BIODIVERSITY / CHERRY TREE PROTECTION|YAO

クビアカから八尾の桜を守る

桜と希少な生きものを守るために――特定外来生物への対策と、担当部署の明確化を求めて

八尾市議会議員みなかた武(議会記録上の表記:南方武)が、被害実態と対策体制を問い、桜の保護、安全対策、国費活用を継続して提案・確認してきた経緯を、公式記録と現地写真で紹介します。

会派メンバーと伐採された桜の断面を確認する南方武
伐採された桜の断面を現地で確認。

取り組みの概要

南方武が取り組んできたこと

八尾市では、特定外来生物クビアカツヤカミキリによる桜や梅への被害が広がっています。2026年3月の市答弁では、市の土木管理事務所が管理する桜・梅等の約4割に被害があるとされ、市は樹幹注入や危険木の伐採を進めています。

みなかた武(議会記録上の表記:南方武)は、2021年から対策体制を問い、2023年に被害実態と桜の保護を具体的に質問。2025年以降は予防的対策と国費活用を提案・確認し、2026年3月、市は環境省の交付金を申請する方向で進めていると答弁しました。議会での働きかけと、市による対策の進展を時系列で紹介します。

課題から現在地まで

桜を守るために進めてきたこと

01 / 課題

桜の内部で被害が進む

幼虫が桜や梅の内部を食害し、被害が進むと枝枯れ、落枝、倒木につながるおそれがあります。2026年3月、市の土木管理事務所は、所管する桜・梅等の約4割に被害があると説明しました。

02 / 議会

体制と被害実態を問う

南方武は2021年に外来生物対策の担当体制を質問し、2023年にはクビアカツヤカミキリを名指しして、市内の被害実態、桜の保護、担当部署、予算を確認しました。

03 / 行政

防除と安全対策を実施

八尾市は河川沿い、公園などで樹幹注入や危険木の伐採を実施。南方武は2025年以降、実績と安全対策を確認し、予防的対策と国費活用を求めました。

04 / 現在

国費申請の方向を確認

2026年3月、市は環境省の交付金を申請する方向で進めていると答弁しました。採択、対象経費、被害木や防除後の効果は引き続き確認します。

WHERE WE ARE NOW

数字で見る現在地

八尾市議会の公式会議録で確認できる、2026年3月時点の主な数値です。

土木管理事務所所管の桜・梅等の被害

約4割

2026年3月答弁

市の土木管理事務所が管理する桜・梅等について示された被害割合。

樹幹注入の実績

392本

2024年度

玉串川267本、長瀬川125本。2025年度は計298本。

伐採へ変更した桜

84本

2025年度

予算算定後、被害の進行などで処置予定から伐採へ変更。

公園・河川の関連予算

約1,400万円

2026年度

2026年3月16日の委員会で、市が示した公園・河川の薬剤購入、樹幹注入の委託、被害木の伐採・剪定の費用です。

地域と進める現在地

行政と市民、それぞれの取り組み

行政の動きと、市民が学び、桜を守る活動を紹介します。

最新動向|2026年9月11日

大阪府が府全域の防除を公示

大阪府は、クビアカツヤカミキリの分布拡大を抑え、暮らしや農業への被害を軽減するための防除を公示しました。対象は八尾市を含む大阪府全域です。大阪府を主体とし、府内43市町村も防除の一部を担う枠組みで、期間は2026年9月11日から2029年3月31日までとしています。

大阪府の公示を読む →

市民参加|「夏の陣」八尾会場の取り組み

桜を守る参加の輪が、24名から35名へ

「クビアカツヤカミキリ 夏の陣」は、クビアカの捕獲や、生態・防除の学びを通じて桜を守る取り組みです。八尾会場では捕獲と講習を行う大会が開かれ、市民が現地で学び、行動する機会になっています。

2025年24名八尾会場の参加者
2026年35名八尾会場の参加者

2025年の参加者は24名。翌2026年には35名が集まりました。桜を守る活動に加わる人が増え、地域の参加の輪が広がっています。

参加人数の出典:2025年は大阪府の実施資料、2026年はABCニュースの現地取材。下記からそれぞれ確認できます。

2025年|当日の捕獲93匹、持ち込み168匹

2025年6月21日、本町第2公園で開催された八尾会場には24名が参加しました。大阪府の実施資料では、当日の捕獲と会場への持ち込みが分けて記録されています。

当日の捕獲93匹

その日の大会で捕獲された数です。

会場への持ち込み168匹

当日の捕獲とは別に、持ち込まれた数です。

会場で捕まえることに加え、捕まえたクビアカを持ち込む形でも協力がありました。93匹と168匹は、それぞれの参加・協力の形を表す数字です。

2025年の実施結果を大阪府資料で確認(13ページ) →

2026年|幅広い年代の35名が参加

2026年6月14日は、本町第2公園と長瀬川沿いの桜並木を会場に開催。大阪府が主催し、八尾市も共催する大会で、捕獲と講習を組み合わせた取り組みが行われました。

現地を取材したABCニュースは、八尾会場に幅広い年代の35名が集まり、当日22匹を捕獲したと報じています。前年の24名から参加者が増え、より多くの人がクビアカの生態や防除を学ぶ機会となりました。

2026年の参加・捕獲の様子をABCニュースで読む → 2026年・八尾会場の開催案内 →

現地での学びを、地域の桜を守る行動へ

実際に木を観察し、クビアカを探し、生態や防除を学ぶ。こうした経験は、普段の暮らしの中で桜の異変に気づき、発見や対策への協力につながるきっかけになります。参加者が24名から35名へ増えたことは、この学びと行動に加わる人の広がりを示しています。

市民団体|助成決定

八尾クビアカ調査団へ8万円の助成が決定

八尾市は2026年8月22日に公開プレゼンテーションと審査会を実施し、八尾市市民活動支援基金事業助成金「若者チャレンジコース(2次募集)」の交付決定事業として、八尾クビアカ調査団の「クビアカツヤカミキリの駆除・活用と被害についての啓発」への支援を決定しました。助成金額は8万円です。

現在地:8万円は、これから行う駆除・活用・啓発事業への交付決定額です。次は、活動実績と被害防止へのつながりを確認します。

制度:八尾市市民活動支援基金事業助成金。市民の活動を支える市の助成制度です。行政の防除に向けては、環境省の交付金活用も議会で提案しています。

八尾市公式の助成決定 →

FIELD EVIDENCE

現地で確認したこと

クビアカツヤカミキリの食害が確認された桜の切断面
切断面に残る、幼虫が内部を食べ進んだ痕跡。

外から見えにくいからこそ、
早期発見が重要です。

幼虫が排出するフラス(木くずとふんが混ざったもの)は、被害を見つける重要な手がかりです。現場では、伐採された桜の断面から、幹の内部に食害が広がる実態を確認しました。

  • フラスや成虫を早期に発見し、被害状況を把握する
  • 樹木の状態に応じ、樹幹注入、ネット設置、伐採などを選ぶ
  • 残せる桜の防除と、落枝・倒木を防ぐ安全対策を両立する
  • 行政、市民、施設管理者が被害情報を共有する

OFFICIAL RECORDS

時系列で見る

南方武本人の発言と、他議員による関連質疑を区別し、質疑・答弁で確認できた範囲を掲載しています。

2021

2021年12月8日|12月定例会本会議

外来生物対策を担う体制を問う

南方武対策体制

質疑・要望:特定外来生物への対策、生態調査、担当部署の明確化を質問。農業被害への対応だけでなく、生物多様性を総合的に守る体制が必要だと指摘しました。

市側答弁:生態調査は実施していないと説明。市民・地域との自然保護に向け、行政として可能な支援を研究すると答弁しました。

クビアカ被害への対応にもつながる前段として、特定外来生物に対応する庁内体制と生物多様性保全の考え方を確認しました。

公式会議録 →
2023

2023年9月7日|9月定例会本会議

クビアカを名指しし、市全域の被害を確認

南方武最初の固有質問

質疑・要望:市内の被害実態、生息範囲、桜の保護、市独自の啓発や支援、通報・捕獲を促す仕組み、担当部署、予算を質問しました。

市側答弁:2020年に市内で初確認後、公共施設の状況から市全域へ広がった可能性があると説明。市有樹木への薬剤散布、重症・枯死木の伐採を行い、2023年度時点で8本を伐採したと答弁しました。

公式会議録 →2023年9月7日の議会質問を映像で見る八尾市議会 公式映像 →
2024

2024年3月5日|予算決算常任委員会 建設産業分科会

樹幹注入を含む専用対策を予算化

福永美智子議員関連質疑

玉串川等桜再生事業1,005万5,000円、新規の桜害虫防除業務約930万円を確認。市は、玉串川250本、長瀬川100本、計350本への樹幹注入を予定し、薬効約2年を踏まえて段階的に継続する方針を示しました。

公式会議録 →
2024

2024年10月9日・12月9日|予算決算常任委員会 建設産業分科会

被害増加と複数年の処置計画を確認

福永美智子議員関連質疑

2023年度にフラス等を確認した被害木は33本で、2022年度の24本から増加。2024年10月時点では、玉串川の桜646本中113本、長瀬川132本中72本に被害が確認されました。

市は、薬効期間を踏まえ、管理対象の桜を複数年で処置する考えを説明しました。

10月9日の会議録 →12月9日の会議録 →
2025

2025年2月26日|3月定例会本会議

公明党代表質問で継続対策を確認

前園正昭議員公明党代表質問

被害拡大を踏まえ、抜本的対策と今後の方針を質問。市は、さくら基金を活用し、2024年度から玉串川・長瀬川沿い、公園等の桜へ薬剤の樹幹注入を行い、2025年度も継続すると答弁しました。

公式会議録 →
2025

2025年3月14日|予算決算常任委員会 建設産業分科会

次年度予算と防除の継続を確認

福永美智子議員関連質疑

桜害虫防除関係予算1,208万9,000円、桜保護対策委託195万2,000円を確認。市は、薬効を検証し、再注入、新たな薬剤や手法を検討する考えを示しました。

公式会議録 →
2025

2025年10月10日|予算決算常任委員会 建設産業分科会

実績、安全対策、国費活用を追う

南方武国費活用を提案

質疑・要望:公園・河川での実績、枯死木の安全対策、財源を質問。被害後だけでなく予防的に対処し、環境省等の国費を積極的に確保するよう求めました。

市側答弁:管理樹木約2,200本のうち2024年度に317本で被害を確認し、18公園・桜178本へ樹幹注入、玉串川の立ち枯れ桜13本を伐採したと説明しました。

公式会議録 →
2026

2026年3月13日|予算決算常任委員会 建設産業分科会

国の交付金を申請する方向へ

南方武行政対応を確認

質疑・要望:被害拡大で処置予定木が伐採へ変わっていること、残る桜を守る対策、予算の縮小、以前提案した環境省交付金の検討状況を質問しました。

市側答弁:処置予定から伐採へ変更した桜が2024年度24本、2025年度84本と説明。樹幹注入は2024年度392本、2025年度298本。南方からの交付金活用提案を検討した結果、申請を行う方向で進めていると答弁しました。

公式会議録 →
2026

2026年3月16日|予算決算常任委員会 建設産業分科会

公園・河川を含む全市的対策を確認

南方武約4割に被害

質疑・要望:玉串川・長瀬川以外の河川、公園を含む状況、2026年度予算、国費活用を質問。他の外来生物も含めた早期対策を求めました。

市側答弁:公園・河川を合わせた関連予算は約1,400万円で、市の土木管理事務所が管理する桜・梅等の約4割に被害があると説明。今後さらに財源が必要であり、関係部署と国の交付金活用を検討すると答弁しました。

公式会議録 →

NEXT CHECKPOINTS

今後も確認すること

  • 2026年度に検討している国の交付金の制度名、申請日、採否、対象経費
  • 被害木、樹幹注入、伐採、植替えの最新実績と、防除後の効果
  • 市民団体による調査データを、市の巡視・対策へ反映する方法
  • 市民の通報から現地確認、処置、経過観察までを一元管理する仕組み
  • 公共施設以外の民有地にある被害木への周知と支援
  • 周辺自治体と被害情報・防除方法を共有する広域連携

FAQ

よくある質問

八尾市のクビアカツヤカミキリ対策と、南方武の議会での取り組みを短く整理します。

南方武は、八尾市のクビアカツヤカミキリ対策で何をしましたか?

2021年に外来生物対策を担う部署と体制を問い、2023年にはクビアカツヤカミキリを名指しして、被害実態、桜の保護、担当部署、予算を質問しました。2025年以降は、樹幹注入や伐採の実績、安全対策、国費活用を委員会で継続して確認しています。

国費活用の提案は、どのように進みましたか?

南方武は2025年10月、被害が出てからの対応だけでなく予防的に対処し、環境省などの国費を積極的に確保するよう求めました。2026年3月、市は提案を検討した結果、環境省の交付金を申請する方向で進めていると答弁しました。採択や対象経費は今後も確認します。

八尾市では、どの程度の被害が確認されていますか?

2026年3月の市答弁では、市の土木管理事務所が管理する桜・梅等の約4割に被害があると説明されました。2025年度には、処置を予定していた桜のうち84本が、被害の進行などにより伐採へ変更されています。

PRIMARY SOURCES

公式記録で進展を確かめる

南方武本人の質疑と他議員の関連質疑、市の事業、市民参加、市民団体への助成を、公式記録で確認できた主体と段階に分けて掲載しています。桜を守るため、早期発見と情報共有、防除効果の確認、安定した財源の確保を続けます。